どうでもいい日常や感想がひしめく日記プラットフォーム「ShortNote」
中二病みたいなもので、ついついセンチメンタルな気持ちになってエッセイというのか、小説というのか、そういうものを書いてしまう。
そんな黒歴史にでもなりそうな小説を「ShortNote」というサービスに投稿してみた。
気付けば「ShortNote」の虜に
ShortNote は、エッセイ、コラム、日記、体験談などを、読んだり書いたりして楽しむサービスです。無料です。
気付くと、ダラダラと見てしまう。どうも、何やら難しい内容がわんさか書かれている本を読んだり、考え事をして頭を悩ませている日常の中に、こういうものが必要なんだろう。
以前、とある記事で空気系アニメについて書いたことがあった。
「ShortNote」も同じようなもので、消化するのが楽で尚且つ自分が見たことあったり、想像できるエピソードを眺めることが、癒しになっているのだ。
空気系アニメというのは、ストーリーなどの複数の要素を省いたカロリーの少ないアニメだ。意図的にそうしつつも、空気系アニメというのは視聴者が突っ込みたくなったり、現実に見たことある若しくは見られそうな光景をフックとして仕掛けてある。そうすることで、アニメを材料に会話を成立させることができるのだ。
何が面白いのか
サービス自体は、機能面で見たら、テキストを投稿するだけというものすごく簡単なものだ。何も決まりはなく、エッセイでも小説でも、単なる日記だって構わない。さらに、タイトルはオプションということであくまでその記事のおまけだ。
ブログサービスにありがちなアクセス解析機能もなく、ただアクセス数を教えてくれるだけだ。
レコメンド機能や広告などが豊富なブログサービスや、金銭を得られる物書きのためのプラットフォームが増えているのに対し「書く」という行為だけに集中させてくれる設計は大変素晴らしい。
インターネットで投稿されるコンテンツはクォリティーが日に日に増している。例えば、曲をアップロードしていた人たちも、最初は音源だけだったのが、一枚絵になり、今日ではCGやモーショングラフィックスなどを多用した、動画になっている。
文章だって、名前を売ることが商売になることが分かれば、並々ならぬクォリティーで執筆するものが現れ、小説を出版したり、アニメ化するという流れも普通になってきた。
そういう空気になれば自分がクリエイターだとしなくても、Facebookやツイッターで意味のある発言が求められているような気がしてならない。ただの思い込みであっても、そう感じてしまうことも少なくない。
最初は、意味のないコンテンツを受容しようとしたサービスはいくつかあったと思う。
そんなインターネットの中で、自己満足な日記を書いたりして「いいね」がつく。そんな、すごく緩やかでふわふわとしたサービスとして際立っているのが「ShortNote」なのだろう。
すごく緩やかでふわふわとしたサービスとして際立っているのは、何故なのか。
荒削りで次々と誰かが書いたものが流れるという、ただそれだけのシステムで、書いている人間はただ書きたいだけというスタンスだからだ。
サービスも人間も、コンテンツに支持の高さや価値を要求しないからこそ、何のフィルターも通さずに素直な目で眺めることができる。「この人の昔話面白いなぁ」「何となく笑っちゃうなぁ」、誰かの会話が聞こえてくるかのような感覚なのだ。
そう考えると、真剣に眺めてしまうのは、どうでもいいと思いつつ、ついつい聞き耳を立ててしまうようなユーモアがあふれているからだろう。
十人十色なコミュニケーションノート
コミュニケーションノートというのをご存じだろうか。
そもそもは、失語症などの方との意思伝達のために使われたりするノートのことを言うのだが、ここ最近はカフェ、メイド喫茶やアニメのグッズを販売しているショップに置いてあったりもする。
お店に訪れた人が絵を描いたり、最近思ったことや感じたことを書き綴る。
「ShortNote」も同じように、最近思ったことや感じたことが書き綴られている。
誰が読むのかはわからないけど何となく書いてみる、相手のことを詳しく知っているわけでもないけどついついコメントしちゃう。だけど、そこには全く同じエピソードはない。
「こう思ったんだよ」という一言が、感情表現豊かなものだったり、すごく冷静で淡々とした書き方だけど、沸々と込み上げてくる思いみたいなものが隠されていたりもする。そういう、十人十色な切り口があるからこそ、面白いのだ。
是非、何も書かなくても覗いてみてほしい。「ShortNote」はどこか風変わりな面白い文章が毎日のようにアップロードされている。
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