偏差値ふぉーてぃー

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【書評】ネットウォッチャーが斬る!ネット釣り師が人々をとりこにする手口はこんなに凄い / Hagex

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ネット釣り師や2ch、インターネットに詳しい人なら聞いたことがあるかもしれないブログ「Hagex-day info」をご存じですか?

このブログはネットウォッチャーのチラ裏日記と称し、様々な炎上事件や掲示板のレスを取り上げたり、はたまた釣り鑑定などをしています。

本著は、そんな日記の管理人「Hagex」さんが書かれた単著です。

本著の特長

基本的にネット釣り師はどのような動機で、どのようなテクニックを駆使することで度々ネットユーザーを騙しているのかを解説するという、これまでにないネットウォッチャーらしい不思議な本になっている。

また、面白いのは教科書形式で著者が作成した釣り文章をもとに考察できる作りになっている点で、釣り文章を見分けるテクニックをすぐに実践することができます。

実践をすることで、釣り師の文章の特長を読者がリアルな視点で理解することができます。これは、本著の”ネット釣り師の手口を紹介する”という要点だけを抑えるのに留まらず、文章を読んだり書いたりするときにどういった点を意識すればよいかというところまで抑えられています。

読んだ最初の印象としては、ただの解説だけでなく解説をする中で、ライティングやネットの特性など様々なところに読者の目を触れさせることで、一層面白味を増しています。

釣り師の正体とは何者なのか

なぜ彼らはそこまでして釣りを行うのか?筆者はいろいろな「釣り」を見てきたが、その動機は次の4つが考えられる。

①人から注目されたい

②いたずら・ストレス解消・暇つぶし

③自分の文章力・釣り師としての実力を試したい

④金銭をもらっているため

著者は釣りを行う理由として、上記の4つを挙げています。釣り師とは、このような理由から釣り行為を行う人だと指摘しながら、さらに細かいところまで掘り下げています。

というのは、更に深みまで迫るところ、掲示板系Webサービスのサクラと「『2ちゃんねるまとめサイトが用意したライター」だと推測しています。

これは、釣り師の正体というのがビジネスにつながる存在だということを暗に読者に伝えています。この事実を知ったときは、読んでいて衝撃が走りました。

普段、何気なく読んでいる文章の中には釣り師によるものが含まれている、可能性があるということを考えさせられます。

ネットの教科書になりえる

度々「インターネットの危険性」などについて説く書籍は見かけますが、そのような書籍がこれまで面白いと感じられたことは一度もありません。また、生活に密着していないため遠いものに感じてしまいます。

しかし、そんな書籍とは訳が違い、多くの人が目にしたことがあるであろう「2chまとめサイト」などを例に、ネット釣り師のメカニズムを説明するとともに、ネット上で炎上しやすいトピックなどにも一目置いて解説しています。

ネット上でどのようなコンテンツが過剰に反応されやすいのか、特定の思想の持主が意図された文を巧みに書いているのかということを指摘しています。

それは、ネット上で無数に生み出される、危険な意図を持ったコンテンツに対しての向き合い方を考えさせられます。

これがインターネットの危険性を学ぶための教科書でもよいと思えるくらいに、読んでいて面白いです。

ライティング技術向上

後半では釣り師を見分ける方法として、Webサービスやソフトウェアを使った文書の解析をメインとしミクロな視点での釣り判断技術について説明しています。

ここでは投稿された文章から「 釣り」のわずか な匂いを嗅ぎ分けるテクニックを紹介していこう。

文章から釣りを判断する方法は大きく分け てふたつある。

① 文章から執筆者の「 指紋」を入手する

② 書かれている内容から釣りか否か判断する

このように、執筆者の特長と内容と事実の整合性について解析することで、釣り判断をすることができると述べられています。

詳しくは引用しませんが、表記やカッコの使い方など執筆者によって特長が出やすい点を指摘していたり、書かれたことが事実であるかを確認することでより判断材料を増やし、釣り判定を容易にすることが可能だと説明しています。

単純に読めば「こんなの調べないよ」と思われるかもしれませんが、特にインターネット上でライティングをしている人にはためになる話が多いです。

この解析術は、インターネットでライティングを行う人のクセや弱点(あまりしっかりと書き込まれていない点)をよく観察された上でのもので、私のようにブログなどを書く人間にとって自分の文章における弱点を見出す機会にもつながります。

ネットウォッチャーすごい

とりあえず、まとめるとこうなりました。ネットウォッチングを続けることで、このような発見とネット独自の文化や空気を独自の解釈を持って捉えられるのは、すごい反面、この人しかできないなと感じました。

唯一無二の存在である「Hagex」さんの書かれた本著は、他の書籍では得られない知識や価値があります。

読んだからといって、釣り師になろうとも思いませんし、はたまた解析もしたいと思いませんが、ネットに絡んだライティングの分析などは素直にためになります。

本庁は釣り師に興味のある人はもちろん、ネットサービスをよく使う若者から大人までおススメできます。