偏差値ふぉーてぃー

教科書捨ててブログしてる偏差値40台の高校に通う高校生のブログ。

可愛い女の子! 笑える展開! ライトノベルのように読みやすい小説10選

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※この記事は私の友人が執筆し当ブログに寄稿されたものです。

まず、僕は自他ともに認める読書好きです。

しかし、今でこそ雑食に本読んでいますが、以前はライトノベルばかりを読んでいました。 というのも、普通の小説というと何から手をつけていいのかわからなかったからなのです。

その結果、何年もライトノベルばかりに固執するようになり、クラスメイトの視線はどんどんと冷えていきました。

そこで今回は、ライトノベルのように文章も柔らかく、読みやすい本を紹介していこうと思います。

楽しみながら、知的な印象を思わせましょう。

紹介順は、上から個人的に読みやすかったものです。

1.カラフル - 森 絵都

カラフル (文春文庫)

カラフル (文春文庫)

 

「おめでとうございます! 抽選に当たりました!」

自殺を図った『僕』は、そんなことをいう小生意気な天使プラプラにいわれるがまま、『小林 真』という少年に転生した。

自分の犯した罪に気付かなければ、『僕』は今度こそ消滅してしまうという。こうして、ダメダメ中学生『小林 真』としての生活が、幕をあけたのだ。

文章が全体的に柔らかく、全体的にユーモアのちりばめられたテンポの良い作品です。

文量が特別多いわけではないですが、内容に厚みがあり、とても読みやすくオススメです。

2.王様ゲーム - 金沢 伸明 

王様ゲーム (双葉文庫)

王様ゲーム (双葉文庫)

 

ある日の0時0分、金沢伸明とそのクラスメイト全員の元に、王様からのメールが届いた。

そのメールには王様からの命令が書かれており、24時間いないに従わなければ罰が下るという。
次第に命令はエスカレート、そして、とうとう命令に従わなかった二人に罰が与えられた。
次の日、その二人は亡き者として発見され……。

いわずと知れた王様ゲームシリーズ、今回はその一作目を推します。

正直、この作品はそれなりにグロテスクです。

人間の醜さ、凄惨な罰といった風に、苦手な人にはちょっと心苦しいかもしれません。
しかし、話としてはとても面白く、展開の加速感や徐々に明らかになっていく真相に、目が離せません。

焦燥に駆られるように、一気に読んでしまえます。

3.8.1  - 山田悠介

8.1

8.1

 

 ・『8.1』

・『黄泉の階段』

・『ジェットコースター』

・『骨壺』

・『人間狩り』

リアル鬼ごっこで一世を風靡した作者、山田 悠介が描く、以上6本の短編集。
人間の残忍さをしかと捉えた、キャッチーな一冊。

はっきり申し上げて、この作品を読むのは、まったくオススメしません。

いえ、この作品の巧拙に問題があるというわけでは決してありません。

確かに、この著者は文章があまりうまくないといわれますが、それも読みやすさに拍車をかけているとも思えます。

それに、そんなものまるで気にならないほど、この作品は出来すぎています。

ここまで心をえぐりにくる作品も、そうそう出会うことはないでしょう。 とてつもない後味の悪さに、それ相応の覚悟をもって挑むべき作品です。

しかし、ここまでいっておいてなんですが、 作品としてはとても精巧な出来映えであり、一読の価値はあります。

4.君の膵臓をたべたい - 住野 よる

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい

 

偶然僕が病院で拾った1冊の文庫本。

それは、クラスメイトである山内 桜良が綴った、秘密の日記帳だった。

そこには、彼女の余命は膵臓の病気により、もういくばくも残されていないと書かれており——。

住野 よる先生のデビュー作であり、とても柔らかく、それこそライトノベルになってもおかしくない作品です。

僕はアニメ化をとても心待ちにしています。

閑話を休題して、この作品は、感動のラストにボロボロ泣きました。

かなりの頻度で登場するシニカルめいた台詞、2人の付かず離れずの距離にとてもキュンキュンします。

とても切なく甘酸っぱい、ラブコメディです。

5.世界から猫が消えたなら - 川村 元気

世界から猫が消えたなら

世界から猫が消えたなら

 

僕は、脳腫瘍により医師から余命宣告を受けた。

そんなある日、悪魔と名乗るアロハ姿の男が、明日死ぬ予定になっていると告げる。

更に、世界から一つものを消せば、1日を生き永らえれるという。

是が非でも死にたくなかった僕は、この取引に応じてしまった。

今日、僕はまたあるものを消した。

コミュニケーションツール、LINEで初の連載小説として発表され、本屋大賞にもノミネートされた作品です。

全体的に台詞が多く、ポンポンと小気味がいいリズムです。

流石、若者の代表アプリといえるLINEで連載してるだけあって、とても的を得ています。 非常に大衆的で、文学的にも涙なしには読めぬほどの仕上がりです。

若い人には、特に女性にドつぼにハマる作品だと思います。

6.キケン - 有川 浩 

キケン

キケン

 

元山 高彦の入学した成南電気工科大学には「機械制御研究部」通称キケンと呼ばれるサークルが存在した。

入学早々そのサークルに引きずり込まれた彼と同期生は、かなりに癖のある先輩たちに、日々犯罪スレスレの実験に付き合わさせられる。

これは、そんな理系男子たちの駆け抜けた黄金時代を描いた青春物語である。

図書館戦争と同著者であるこの作品ですが、他の作品を読んだことのある方なら少し驚愕するかもしれません。

この話は、他とガラッと作風が変わっています。 全体的に喜劇的な、ギャグストーリーテイストで進行していきます。

どれも逸脱なセンスで、腹を抱えて笑ってしまいました。

清々しいまでに振り切れた先輩の行動に、一種の憧れに近いものを抱いてしまいます。

7.青い鳥 - 重松 清

青い鳥 (新潮文庫)

青い鳥 (新潮文庫)

 

中学生は、誰もが心を病んでいる。

加害だったり、被害だったり、偶然だったり、必然だったり。

吃音症の臨時教師、村内先生は、彼らに寄り添う教師だった。

言葉じゃなく、そばにいて、大事なことを教えてくれるのだ。

本当に大切な、言葉じゃないことを教えてくれる、感動の短編集。

この話、かなり癖のある話です。

普通に教訓を書いた作品かと思ったのですが、これといった綺麗ごともなければ、しっかりと生徒が救われたかどうかと問われれば、微妙なところもあります。

しかし、それゆえに現実的であり、なにより救われた気になります。
いってしまえば、ひねくれ者が好みそうな話です。

けれど、どれもこれもが素晴らしい話であり、一つ一つが精密に作り込まれ、中には涙してしまうようなものもありました。

これは、7つ目に持って来ましたが、実際は1番オススメしたい作品です。

8.時をかける少女 - 筒井康隆

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

 

中学3年生の少女、芳山 和子は、理科室の掃除をしていた時、突如ラベンダーの香りを感じそのまま気を失ってしまった。

それ以降、彼女の元にいくつかの事件が頻発するようになった。

そして、その事件がついに彼女に牙を剥いた瞬間、彼女は前日へと時間を逆行していた。

知り合いに事情を説明した和子はタイムリープと呼ばれる能力であると指摘される。
事の真相を知るには、四日前まで戻る必要があると指摘され……。

細田 守監督の代表作、時をかける少女ですが、こちらはその原作です。

実は、それなりに有名な話ですが、こちらとあちらの映画……実は話が違います。

おおよその部分では同じなのですが、キーパーソンとなるようなものや、登場人物、果ては話のオチも違っています。

映画を見て気に入ったなら、是非こちらのほうも一読してはいかがでしょうか。
しかし、多少文が硬いので、少し注意が必要です。

9.漁港の肉子ちゃん - 西 加奈子

漁港の肉子ちゃん

漁港の肉子ちゃん

 

男に騙された母『肉子ちゃん』と流れ着いた北の町。

太っていて不細工で、底抜けに明るい母を、『キクりん』は少し恥ずかしく思っていた。

センチメンタルな彼女の視点で描く、港町に生きる母娘と世界の、そっとしたお話。

世界はとてもにぎやかで、意外となんでもないのだ。

めちゃくちゃ面白いです。

頭のいい女子小学生、『キクりん』のリアルな感じ方や、ちょっとした苦悩。
色々なものをとてもピュアに捉えている、良い意味で子供のような作品です。

全体的にギャグ風味でありとても読みやすく、抱腹絶倒必死です。 つい癖になり、真似したくなってしまいました。

表紙から少し敬遠しがちになってしまいますが、読まないと損してしまう作品の一つだと思います。

芥川賞受賞者、又吉 直樹さんのオススメ作品の一つです。

10.Another - 綾辻 行人

Another

Another

 

1998年、春。

父の不在や自身の病気療養のため、母の実家に身を寄せ夜見山北中学校に転入してきた榊原恒一は、何かに怯えるようなクラスの雰囲気に違和感を覚えた。

彼は、クラスメイトで不思議な存在感を放つ少女、見崎 鳴に惹かれる。

だが、教室の人間たちの反応から、彼女は恒一には見えて、他の人間には見えてないのではないかと感じる。

そんなある日、ある少女が凄惨な死を遂げ、3年3組が直面している現実を知らされるのであった。

アニメにもなったこの名作。

ホラー・ミステリー・サスペンスを融合させたようで、それでいてしっかりと調和が取れています。

展開的には軽く、専門知識や頭を使うような場面は少ないのですが、文章がやや硬いです。

しかし、特筆すべきはその絶対的なまでの文量です。 まさに圧巻、広辞苑くらいの厚みはあります。

読書初心者はその厚みだけで匙を投げたくなりそうですが、ぐっと堪えて下さい。
読了後、その量に見合うだけの物は得られることでしょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

皆様のお眼鏡にかなう作品があれば幸いです。

最後に、読書は人生を豊かにします、それに趣味としての聞こえもいいです。

全ての文章が、血となり肉となることでしょう。

是非、素晴らしき読書生活を謳歌して下さい。